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函館モナムール~元無所属議員の日々の想い

国際女性団体ステートメント東日本震災後の災害復興プロセスに女性の参加を

2011-07-12-Tue-23:12
アジア女性資料センターからのニュースです:
APWLD(アジア太平洋女性法律開発協会)をはじめとする国際女性団体が、
東日本大震災後の復興開発過程において女性の参加を確保し促進するよう求める
声明を、菅直人首相あてに出してくれました。
2004年のインド洋津波やハイチ震災の経験を通じて
グローバルな重要課題となってきた災害復興過程における女性参加について、
日本政府の果たすべき役割を指摘しています。
今回は国際女性団体からの声明として、日本の団体は名前を連ねていません。
以下、日本語訳です。

国際女性団体ステートメント
東日本震災後の災害復興プロセスに女性の参加を
http://ajwrc.org/jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=656

2011年7月11日
内閣総理大臣 菅直人様

2011年3月11日に発生した東日本大震災により、地震、津波、原発事故という三
重の苦難に遭遇された皆様へ、心よりお見舞い申し上げます。また、生活の回復
に向けて奮闘されている女性たち、支援活動をされている女性たちへの連帯を表
明します。

私たちは世界各地のさまざまな政府機関、民間組織、また個人や小規模グループ
による救援活動を高く評価しています。また日本政府が、災害時における女性特
有の脆弱性、とりわけ災害後の女性に対する暴力について認識し、対応に尽力さ
れていることを歓迎します。

しかしながら、中長期の災害復興開発プロセスの意思決定において、女性の参加
をいかに促進するかについては、明確な政策および手段が講じられていないこと
に懸念を抱いています。先日成立した東日本大震災復興基本法で、復興政策の目
標、原則、実行におけるジェンダー平等の重要性が明記されていないことは非常
に遺憾です。東日本大震災復興構想会議のメンバー16人中、女性はわずか1人で
あることを懸念しています。政治的公的領域における女性の参加拡大のために必
要な特別措置がとられていないという問題は、女性差別撤廃委員会(CEDAW)に
おいても指摘されています(CEDAW/C/JPN/CO/6)。

伝統的な性別役割分担の強い日本社会では、男性が主な稼ぎ手とみなされる一方、
女性は日々の家族の世話や家事の責任を負っています。災害を経験し、放射能汚
染の危険が高まっている危機的な状況下において、家事労働やケア労働の負担は
女性に重くのしかかっています。雇用についても、男性よりも女性の方が、家族
のケア役割を柔軟に果たす必要があるため、パートタイマーや派遣労働として雇
用される傾向にあります。このような状況では女性が経済的に自立し、積極的に
政治活動を行うことは、きわめて難しくなります。特にシングルマザーや障がい
をもつ女性、移民女性はいっそう周縁化されがちです。

災害時や被災後における女性の脆弱性は社会的に構築されたものです。様々な形
態の女性差別および伝統的な性別役割分担は、社会のあらゆる階層で根強く残っ
ています。女性が政治的、経済的な意思決定に参加することを可能にする環境が
実現していないために、女性たちは、災害や危機に対してより柔軟に対処しうる
社会づくりに貢献することを妨げられ続けているのです。女性差別撤廃条約
(CEDAW)の前文は次のように述べています。
「全面的かつ完全な国家の開発、世界の福祉と平和のためには、社会の成熟と発
展、そして世界の繁栄と平和のためには、あらゆる分野において、女性が男性と
平等の条件で最大限に参加することが必要である」。

女性の意思決定への参加を可能にするアファーマティブアクションの必要性は、2004
年のインド洋ツナミの被害を受けた女性たちおよび女性NGOも提唱しています。
また、ジェンダーの視点に立った復興を推進するために女性のリーダーシップを
促進し、意思決定における女性参加を推進すべきことは、UNDPも賛同している
「危機的状況下において少女・女性の状況に実質的改善をもたらすための8つの
アジェンダ」でも挙げられています。日本は、世界でも災害にさらされやすい国
として教訓を生かし、ジェンダーの視点に立った災害復興を促進することで、世
界にグッドプラクティスを示すべきです。経済状況、年齢、身体的精神的能力、
市民的地位や言語、民族による女性たちの間のさまざまな違いを考慮し、権利に
もとづくアプローチによって対応する必要があります。

上記を踏まえ、私たちは日本政府へ以下のことを要請いたします。

・災害復興および被害軽減のためのあらゆる政策や計画において、女性の経験お
よび知識を促進し取り入れること。
・プログラムやプロジェクトのレベルのみならず、制度レベルにおいても、ジェ
ンダー平等の原則およびその実践を確保すること。
・被災した女性や男性に支援を提供しているジェンダー専門家および女性グルー
プを、とくに県や市町村レベルにおける復興会議の協議プロセスや意思決定に参
加させること
・草の根女性組織との協議準備においては、いっそうの透明性と説明責任を確保
すること
・復興過程において女性の多様なニーズに応じることができるよう、ジェンダー
に配慮した予算編成を行い、女性と女性団体が直接アクセスできるような資金提
供メカニズムを開発すること。
・差別を撤廃して女性と少女の雇用機会や教育機会を拡大し、就労や勉学がしや
すい環境を創造するための特別措置をとること。
・災害の影響に関するジェンダー別データを収集し、一般にアクセスできるよう
公開すること。

計24団体・個人の賛同
Asia Pacific Network of Women
Association for Women’s Rights in Development (AWID)
BAIYAH AG MAHMON, SABAH (BORNEO) MALAYSIA
Bunn Rachana, Phnom Penh, Cambodia
Center for Women's Global Leadership
Charter of Human Responsibilities (India)
Citizens' Commission for Human Development (CCHD) Pakistan
Executive committee of African Peace Network (APNET)
Farah Sevilla, GenderCC-Philippines
Flora Tristan, Peruvian Women´s Center
Forum of women's NGOs of Kyrgyzstan
Fundamental Rights and Directive Principle Committee of Constituent, Nepal
GenderCC-Women for Climate Justice
Jakarta Legal Aid Institute (LBH Jakarta)
Jharkhand women's net work, India
Labour, Health and Human Rights Development Centre (Nigeria)
Luz Martinez, Managing Trustee, Isis International
Network of Women NGO's MonFemNet (Mongolia)
International Movement Against All Forms of Discrimination and Racism (IMADR)
Rashila Ramli, Malaysia
Rural Women's Association "Alga", Kyrgyzstan
S.K.Priya, Addl law Chambers, High Court, Chennai India
Dr. Sharifah Syahirah, Lecturer, University Technology MARA,Selangor Malaysia
Women in Europe for a Common Future (WECF)
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